メキシコで唯一日系企業が運営する医療機関サボテンファミリークリニックの日本人病院スタッフがお届けするメキシコ生活情報です。今日のテーマは「糖尿病」です。メキシコにお住まいの日本人のみなさま、駐在や移住をご検討されている日本人のみなさまのお役に立てれば幸いです。

世界の糖尿病人口は5.4億人に‼(2021年時点)
糖尿病の50%以上は予防が可能と言われています。
メキシコは糖尿病の発生率が非常に高い国として知られています。世界保健機関(WHO)によると、メキシコは糖尿病患者数が最も多い国の一つであり、成人の約13%が糖尿病を患っています。さらに、2型糖尿病の発症リスクが高い子供や若者の割合も増加しています。この問題は、メキシコの公衆衛生にとって深刻な脅威となっています。
糖尿病人口の世界ランキング(2017年時点)
メキシコは5位の1,200万人
日本は10位内のラング外でしたが、65歳以上の糖尿病人口ランキングでは430万人で世界第6位にランクインしています。
2型糖尿病は生活習慣病
糖尿病は発症すると完治することはなく、適切な治療を受けないと失明、足の切断、透析治療などが必要となり、脳梗塞や心筋梗塞などの心血管疾患の発症リスクも増加させます。糖尿病の合併症は生活の質(QOL)を低下させ、健康寿命も短縮してしまいます。
要因と影響
食生活

タコスやハンバーガー、ホットドックなど加工食品や高カロリーの食事がたくさんあります。また、ドリンクも炭酸飲料やフルーツジュースなど甘いものが多いです。
さらに‼安全面から、日本のように歩くことが少なく、運動不足も糖尿病の要因として大きな役割を果たしています。正直、日本より肥満の人を多く見かけると思います。
経済的な要素
メキシコの貧困率は依然として高く、多くの人々が経済的な制約の中で生活しています。安価な加工食品や飲料が入手しやすいことから、栄養価の低い食事が増えています。飲料水とコカ・コーラがほぼ同じ値段、もしくはコカ・コーラの方が安いこともあります。
また、医療サービスへのアクセスの不均等性も問題です。経済的に困難な状況にある人々は、予防や適切な治療を受けることができず、糖尿病の管理が困難になっています。

予防
前述したように、糖尿病の50%以上は予防が可能と言われています。
バランスの良い食生活、適切な運動、ストレス管理、定期的な健康診断など、健康的な生活習慣の確立とリスク要因の管理が重要です。また、日本人の遺伝子は糖尿病になりやすいとも一部では言われています。
メキシコの素晴らしい文化と伝統的な食事は楽しみつつ、自分にあった健康なライフスタイルの維持と定期的な健康チェックを通じて、糖尿病の予防に取り組みましょう。
11月14日は「世界糖尿病デー」
(H・M)